製作ノート

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Dragon Scary-go-round

「DragonScary-go-round(ぐるぐる廻るドラゴンとオバケたち)」はPopipopoGamesの4作目となるゲームです。キックスターターでご支援者を募り253%を達成した後に、手作りゲームから外部印刷による品質へアップデートいたしました。今回は、キックスターターに投稿した内容を加筆、再編し、製作ノートとして残します。

 

ゲームの構想

 ゲームを作り始めた当初から、構想はありました。子供はとにかく直接対決が苦手で、一緒に遊べる協力ゲームを作りたかったので、敵を自動で動かすシステムが出来たらと、ずっと考えていたのです。
 それから通路を右に進むのか左に進むのかというシンプルなジレンマを、どうやって成立させようかと考えていきました。逃げたい気持ちと留まりたい気持ち、どちらを優先させるのか。このジレンマを協力ゲームとして作るために、通路を円状にして時計回りに歩き続けるオバケを考えました。こうすれば誰もオバケを担当する必要はありません。そして目的となるドラゴンは反時計回りに動きます。
 ドラゴンに攻撃するためには、塔の外側の通路を移動しなければなりませんが、オバケが時計回りに、ドラゴンは反時計周りに動くので、オバケが来るたびに、内側の通路に避難しなければなりません。しかし内側の通路にも別のオバケがいます。ドラゴンとオバケの動きにより、大慌てなプレイヤーを想像して、楽しいファミリーゲームになると思いました。

 

テストプレイを経て、一旦保留に

 試しにテスト用のモックを作り遊んでみましたが、実際は問題だらけでした。と言うのも当初はダイスロールで考えていたため、敵が弱すぎたり強すぎたりとバランス調整が非常に難しかったんです。また一人用ゲームを複数人でプレイするような感じになってしまい、プレイヤー同士のインタラクションが弱いのも課題でした。
 何か根本的に見直さないと、絶対に成立しないことはすぐに分かりましたが、経験不足のため打開策が分かりません。そこで一旦保留にして、寝かせておく事にしました。

 

答えを教えてくれたゲーム

 ゲームマーケット2019秋でマットリーコック氏の「宇宙のハダカデバネズミ」を購入して遊んでみた時、すぐに「これが答えだ!」と分かりました。
 プレイヤー駒とドラゴンとオバケ、3つのキャラクターの行動を1枚のカードにまとめることで、盤面上の変化を想像し、比べることができます。そしてその次のターンは別のプレイヤーのカードへと繋がっていく。最高のインタラクションが生まれると思いました。それから何度かカードの構成を検討したものの、大幅にルールが変わることもなく、完成への目処がつきました。

 

キックスターターでの挑戦

 ゲームマーケット2020春が自粛になり、本業も休業中だったため、時間はたっぷりありました。この休業中に思う存分、ゲーム制作を楽しもうとルールを書き出した矢先に、キックスターターでの「MadeinJapan」キャンペーンが始まると知り、勢いでプロジェクトを立ち上げました。
 挑戦して本当に良かったと思います。色んなことを知ることが出来て、とても勉強にもなりました。準備期間では初めて「ZOOM」を使ってみたり、「BGEngine」を使ってオンラインでテストプレイもやりました。参加者はキックスターターの担当者さんが呼びかけてくださった外国人の方々です。と言っても日本語を話せる方がいてくれたおかげで、何の問題もありませんでした。むしろ、英語が全く分からない自分でも、皆さんがどうプレイしようと考え、迷っているのかが分かり、その事にとても感動しました。担当者さんには沢山のことを手伝ってもらい、本当にお世話になりました。

 

プロジェクトアップデート

 担当者さんに英語ルールをチェックしていただき、やっとの事でプロジェクトをローンチしましたが、ここで終わりではありません。書ききれなかったことや、進捗状況をプロジェクトアップデートという記事の投稿をしていきました。
 投稿内容はコンポーネントの品質を中心に行ったのではないでしょうか。と言うのも当初は手作りで作るつもりでした。カードは印刷した紙を、定規とカッターで切って作り、ボードは両面シール用紙などを使って厚紙と張り合わせるつもりでした。ですので品質は低いですと度々投稿したのです。
 すると「今回も支援するけど、成功したら、次回は綺麗な印刷でも作って欲しい」といった有り難いメッセージもいただきました。最終的に印刷を外注にしたキッカケは、このメッセージだったかもしれません。
 この頃、実は凄いことをやっているのでは? と思うようになりました。アメリカはもちろん、ドイツとかフランスとか海外の支援者が増えていったからです。販売実績がほとんどない無名のサークルでもここまで出来たんだと達成感も感じました。
 結果的に9割5分は海外からのご支援でした。プロジェクトが終了してからも、アップデートを使い、ボードをA4二つ折りから、パズルピースのように組み合わせるアイデアにご意見をいただいたり、仕様の変更をいたしました。

 このゲームは、自分なりにかなりの挑戦でしたし、多くの方に助けていただいた大切な作品です。諦めることなく完成させる事が出来て、本当に良かったです。
 最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

日本語ルール

英語ルール