製作ノート

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ドミノ・ルーム

「ドミノ・ルーム」を製作するにあたり、どのような思考を辿ったのかを製作ノートとして残します。

 

古典的ゲームに制限を加える

 ゲームを構想する初期段階で、ドミノゲームを運ゲームではなく、戦略的に出来ないかという明確な目標がありました。もしそれができたら、きっと面白いゲームになるだろうと予感もあったので、ずっと考えていたんです。
 数字とは別に出入口を用意して、繋げる方向に制限を持たせ、そこを人形駒が移動する2重構造にしようと思いついた時は嬉しかったですね! 初作品の「鏡の迷宮のドラゴン」に似ているから思いついたのだと思いますが、目の前が急に開けたような感覚がしました。
 すぐにテストプレイ用のモックを作ったのですが、カードの構成などゲームバランスが非常に難しい。また、実際に遊んでみないと改善点が分からないため、最終的に21回モックを作ることになってしまいました。

 

35枚に収める

 今回はコンポーネントにはお金をかけず、1000円で販売したいと決めていたので、印刷はA3サイズ1枚に収まるようにカードサイズを逆算し、35枚というカード枚数が先に出ていました。今思うと、この枚数を基準にすることで、ゲームの質が高まったように思います。
 カードの役割としてはタイル配置(部屋を作る)と移動の2種類があります。せっかくタイル配置したプレイヤーが、移動だけを行うプレイヤーに負けないように、タイル配置後、好きな方向に1歩動かせるルールを加えました。
 移動に使ったカードは捨て札になり、新しい山札になっていくのですが、ここでゲームルール上の破綻が考えられます。4人プレイで手札上限5枚だとして、場に15枚の部屋カードが出てしまうと、新しいカードの補充が出来なくなってしまうからです。全体枚数が35枚でもきちんとゲームが収束するように、何度も検討しました。

 

共通カードの存在

 共通カードを作ったのは、ゴールや勝利点が獲得出来る部屋を、誰でも配置できるようにすることで、カード運によるプレイヤーの差をなくすためでしたが、ゲームの収束という意味でも効果的でした。プレイ中の見通しが分かりやすくなったことで、無駄なタイル配置しなくなったからです。
 共通カードを出すためのトリガーとなる部屋も、何枚かに用意することで、早い段階での収束を目指しました。

 

逆転するための工夫

 ある程度ルールが固まりテストプレイをしていくと、先攻するプレイヤーを抜かして、逆転することが難しいことに気づきました。また見通しが良過ぎるため、プレイヤーが途中で諦めてしまうのではないかと想定しました。
 何かルールを加えて、最後まで逆転を諦めないようなアイデアは無いかと、考えたのは次の3つのポイントでした。

・先攻するプレイヤーの道を塞ぐ。
・大幅な移動が出来るカードを用意する。
・共通カードのトリガーの部屋を無くす。

 この3つを同時に解決させるべく、思いついたのが暗室カードです。このカードのおかげでよりゲームらしくなったような気がします。

 

上級ルール「ループ」

 遊んでいくうちに、面白い現象が何度も出てきました。部屋が思ってもみない所で、輪っかのように繋がるのです。むしろゲームに影響はないはずなのに、パズルの最後のピースのように繋げたくなる。これを逆転要素にすることで、他のプレイヤーは気づかない、自分だけの勝ち筋を見つけることができると思いました。通常の宝物集めと、どちらを選ぶのか、ジレンマになるのも良い!と、ループ構造を作ったプレイヤーは宝物を3つ獲得するようにしました。

 このゲームは、遊びながら改良を加えていくという、ゲーム作りにおいて大切なことを、僕に教えてくれた作品になりました。
 最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

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